企画編8「キャラクターは作者の都合で動かない!」 第10回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた

第10回 企画編8「キャラクターは作者の都合で動かない!」
執筆者:企画担当 ケイ茶


ブログ用

他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。

<企画編 一覧>
企画編1「ヤツ(アイディア)はどこからやってくる?」  

企画編2「恋愛+独裁国家=恋愛主義国家」

企画編3「誰にも真似できないアイディア発想法」

企画編4「アイディアを考える場所に潜む脅威」

企画編5「アイディアが出ない!そんな時はどうするのか」

企画編6「アイディアがまとまったらググってみよう!」

企画編7「開発中もハラハラドキドキ~ネタ被りの恐怖~」


ケイ茶です。  

◆物語はキャラクターから?それとも世界設定から?

今回からは物語の設定において最初の内に決めなければならないキャラクターについての話です。
キャラクターが先なのか、物語の舞台設定が先なのか。
これは人によっては違うと思いますし、やりやすい方があると思います。

場合によっては、キャラクターから生まれる場合と世界設定から生まれる場合と。作品によっても違う事があります。
私の場合は、どちらかというと最初に「世界観・大まかな設定」が出てきて、その世界にどんなキャラクターを登場させるのか。を考えます。

ただし、タイトルによって違っており
「十二死学園」では、外の世界から隔離された学園。そこに囚われた人間達。という設定から出来ています。
そのため、キャラクターはその世界に合ったキャラクターを設定しようと!という流れです。

ただし、
「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」に関しては完全にキャラクターが先です。
(キャラクター設定にいきなり舞台まで入っていましたし)

「人類が滅んでしまった世界で○○するために○○する少女」
と、キャラクターの設定=物語の設定になっているんです。

キャラクターが先か、世界観などの設定が先か。
これはやりやすい方で良いと思います。
人によってはキャラが先の方が良い。という意見もあると思いますが、次の事を守っていれば多少順番が変わっても大丈夫です!

◆キャラクターは作者の都合で動いちゃいけない!
 キャラクター自らのアクションが重要。

今回一番伝えたいのがこの部分です。
これがわかっていないと物語の展開がおかしくなったり、面白くなくなる事につながります。

例えば、いつもの例で言いますと
「勇者が魔王を倒す物語」

において、勇者は魔王を倒すものと決まっています?

それは勇者なんだから、魔王を倒すに決まっているよ!と思われるかもしれません。
でも、それは作者である貴方の都合じゃないですか?

勇者が魔王を倒すという物語にしたい。
だから、勇者は魔王を倒すためにストーリーの流れが作られる。

これを物語の流れにしてみましょう(起承転結)

<起>はじまり
魔王が復活し、魔王を倒すために勇者が旅立つ。

<承>
旅を続けるうちに、仲間と出会い、魔王を倒すために力をつけていく。

<転>
魔王を倒す。

<結>
魔王がいなくなり、平和な世界になる。

王道ストーリーが出来上がりました。
なんで?王道だけど問題ないじゃないか。と思われるかもしれません。
が!これじゃ駄目なんです。

私も、プロの脚本家の方に言われるまで気付かずにやっていました。

何がいけないのか。
上記の物語において、キャラクターは作者の都合で動かされているんです。
=キャラクター自らの行動じゃないのです。

作者が物語の展開を、勇者が魔王を倒す物語にしたい。と思う
だからこそ、勇者が旅立って、仲間を集めて、魔王を倒すという流れにする。

でも

◆キャラクターの一人一人に「人生」がある!

これを忘れてはいけないのです。
簡単に「魔王を倒す勇者」というキャラクターを考えたとして、その勇者はどうやって生まれたのか。なんで魔王を倒す事にするの?

この、キャラクターの行動(アクション)の理由がないと、キャラクターは作者によって動かされていると言えます。
このような物語は展開に重みや納得できる部分がなくなり、ご都合主義=作者によって動かされている物語になります。

じゃあ、どうすれば良いのか。

作者の都合で動いてしまった「勇者」の人生について考えてみましょうか。
★まずは、どうやって生まれたの?

魔王が復活するまでは平和だった世界と考えられるので、勇者としてではなく、普通の農家の一人息子として生まれた。

そして、家の農業を手伝いながらも、村に時々やってくる兵士の話を聞くうちに、兵士に憧れいく。
村にやってきた兵士の一人と話をするうちに、個人稽古をつけてもらうようになる。

そうしている内に、年月が過ぎ、魔王が復活し、平和だった世界が、魔物が溢れる危険なところになっていく。

★なんで、魔王を倒すための旅に出かけるの?

ここではもう、勇者だからという理由はありません。
だって、普通の農家に生まれた一人の人間なのですから。

じゃあ、どうしてそんな平凡な人間が勇者になって、魔王を倒しに行くのか?

まず、上記の生まれで「兵士に憧れ」があり「個人稽古」と人生を歩んできました。
なので、この主人公は今までに兵士に憧れて、そして個人稽古で力をつけてきたんです。

しかし、だからと言って「兵士に憧れていた若者が魔王を倒したい!」といきなり思うでしょうか?
ここに何らかの理由があれば、より人間味が出ますし、読者も納得すると思いませんか?

だからといって、作者の都合で「正義感が強いから」と安易に決めてしまってはいけません。
正義感が強いのであれば、正義感が強い事を示すエピソードを入れた上で、魔王を倒しにいく事にするべきです。

では、今回の物語の主人公はどうなんでしょうか?
兵士を憧れて子供時代を過ごし、稽古をつけてもらった主人公。彼はどう成長したのか。

<物語の続き>

主人公は村で一番強くなっていた。
しかし、稽古をつけてくれた兵士にはいまだに勝つことができない。(主人公の憧れの存在)

ある日、その兵士が来ないと思っていたら、別の兵士がやってきてその兵士が魔物に殺された。と知らされる。
自らが憧れていた兵士が魔物にあっさりと殺されてしまい、ショックを受ける主人公。

ショックを受けている主人公を更にどん底に落とすように状況は悪化していき、魔物たちの力が強くなり、ついに主人公たちの村が襲われてしまう。

それは主人公がショックを受けながらも一人で稽古に行っている時であった。
稽古から帰ってきた主人公の目に映ったのは、村人が苦しみ、燃えていく自らが生まれた村。
主人公は皆を助けようと必死に村を駆け回るが、既にほとんどの村人が死んでおり、かろうじて生きていた村人も火傷や大怪我によって次々と死んでいく。

一瞬のうちに大切なものを全て失ってしまった主人公。
自らの無力さを知り、茫然と立ち尽くす。

今までは平和に暮らしていたから知らなかったが、主人公はここで魔王の強大さ、そして魔物の本当の怖さを知る。
そして、魔物に殺されてしまった憧れの兵士、村人全員。
全ての大切なもの、日常を魔物によって奪われてしまった主人公。

大切なものを奪った魔物・魔王を恨み。
同じような気持ちを他の人に味あわせたくないと思い、主人公は魔王を倒すために旅立つ。

 

どうでしょうか?
「大切なものを全て奪われた恨み」これがあるから、主人公は魔王を倒しに行こうと思うわけです。

これが無かったら、主人公は何となく勇者として生まれ、魔王が悪いから何となく倒しに行く!
そんな感じになってしまいます。

ここに、主人公がどんな人生を送ってきたのか、何があって、主人公は行動するのか。
これがハッキリしてくると、作者の都合ではなく主人公の理由で魔王を倒すために自然に行動するはずです!

これがキャラクターが立つ。
キャラクターが動く(自ら行動を起こす)という事なんです。

なんとなくわかってもらえたでしょうか?

次回は、一つの例
自らの一作目「記憶人形の記憶喪失」を取り上げながら、もう一度キャラクターの行動(アクション)についての内容にします!
その次の回にはキャラクターの設定項目について取り上げます。

 

 

 

Follow me!

企画編8「キャラクターは作者の都合で動かない!」 第10回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた” に対して 2 件のコメントがあります

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です