物語が途中で切られてしまう(読者が離れる)ポイントと、解決法は?

物語が途中で切られてしまう(読者が離れる)ポイントと、解決法は?

物語を作った以上は、最後まで読んでもらいたい。
ほとんどの作者は、そのように思うのではないでしょうか?
しかし、読者として考えてみると「物語を途中で読まなくなる」のは当たり前。
面白くなかったら続きは読まないし、途中でも離れてしまいます。

では、読者の側から考えた「物語を読むのをやめるポイント」を見つけだし、それに対する解決法を見つける。
これが出来れば、貴方の物語が最後まで読んでもらえる可能性が高まるはずです。
今回は、物語が途中で切られてしまうポイントを挙げ、それに対する解決法をまとめてみます。

目次

  1. キャラクターが出そろった時
  2. 主要(好き)なキャラが死んで(退場して)しまった
  3. 「何もない展開」が続く
  4. 一つの区切りが終わった時

キャラクターが出そろった時

登場キャラクターが出そろった時、これは一つのポイントです。
特に恋愛ゲーム等の個々のキャラクターが重視されるようなシナリオの場合、自分に合うキャラクターが登場するかしないのか。
それを読者は最初のうちは判定する為に、キャラクターが出そろうまでは読んでみよう、という方も多いでしょう。

そして、登場キャラクター(もしくは攻略メインキャラ)が全員そろった時に、自分に合うキャラがいればよいのですが、いなかった場合にはそこで読者が離れてしまう事になります。

正直なところ、キャラクターが10人いたとして10人とも合わない!で離れられてしまった場合、ノベルゲームであればほぼ、戻ってもらう事は出来ないでしょう。
しかし、キャラクターは合わないけれど、キャラクターは弱いけれど、工夫次第では解決する方法もないわけではありません。

(1)新たなキャラクターを登場させる

連作作品や、連載漫画ではよく行われてい方法ですね。
新たなキャラクターを追加(登場)させるという方法です。

言い方は悪いですが、人気の無いキャラクターをフェードアウトさせつつ、新規キャラで人気が出たキャラクターをメインメンバーにしていく、といった方法になります。
方法としては「なるほど」と思いますが、下手をすると物語とチグハグになってしまったり、キャラクターが増えてしまった事で作者が扱いきれなくなる等、新たな問題が発生する可能性もあります。

なので、個人的には上手くやらないと難しい方法だと思っています。
出来れば、新規キャラを無理やりとか、仕方がなく出すのではなく「既存キャラの魅力を出す」……掘り下げていく、といった方法の方が良いのでは?
と感じますが、新規キャラを入れた事で成功している作品も多いので作者の力量次第なのだと思います。

(2)物語の展開や謎といった別の魅力を伝え、キャラクター以外の魅力で勝負する

キャラクターが10人中10人合わない状況、とても厳しいです。
しかし、場合によってはそれでも「キャラクター以外の魅力」によって、読者をひきとめる事が可能かもしれません。
それが「物語の展開や謎」といった、キャラクターとは違った部分の力になります。

キャラクターは合わないけれど、物語の続きが気になるとか、あの謎について気になるとか、物語構成や展開で引っ張っていく方法です。
作品によっては、キャラクターが合わず感情移入は出来ないけれど展開が凄いとか、物語の構成が良いとか、謎と謎の解決が良いとか……キャラクターではない部分で評価を得ている作品だってあります。
私自身、キャラクターは合わないけれど、展開が気になって最後までついつい見てしまった!という作品もあります。

主要(好きな)なキャラが死んで(退場して)しまった

次も、キャラクターに関しての脱落ポイント。
こちらの場合は、好きなキャラクターがいたばかりに、そのキャラクターがいなくなったから作品から脱落というパターンになります。

物語の種類や内容にもよりますが、キャラクターが死んでしまったり、物語展開において「キャラクターが退場」する事ってありますよね?
サブキャラでも、悲しむ方はいると思いますが、特に主要メンバーが脱落した場合、主人公や主人公に近しいメンバーであればあるほど、読者のショックは大きなものになります。

私が好きだったAというキャラが死んでしまった。
私が好きだったBというキャラが、主人公のパーティーメンバーからはずれてしまった(復帰の可能性は限りなく低い)

このような状況で、自分の好きなキャラがでなくなった、だからこの物語(作品)への興味を失ってしまった。
という事も多いでしょう。

作者がどのような意図をもって、キャラクターを殺したり、退場させるのか。
それは様々な理由があると思います。
しかし、ほとんどは意味がある場合が多いはずです(逆に、意味もなくキャラを殺したり、扱いきれなくなって無理やり退場させるのは考えものです……)

それで読者が離れてしまったら、ある意味「仕方がない」ともとれます。
作者としては意図を持ってそのような展開にした、でも読者としては好きなキャラが退場したから興味を失った。
これはもう、仕方がない部分が大きい。

しかし、少しでも、キャラクターを愛してくれた読者に先の展開も読んでもらえる可能性を残すのであれば……
(あるキャラクターを愛してくれた読者の方を完全にがっかりさせない、希望を持たせたい場合)
退場したキャラクターが「何かを残していき、今後の展開に関わってくる」と良いのではないかと思います。

例えば、Aというキャラは死んでしまったけれど、その意思をついだ仲間や家族がいる。
Bというキャラはいなくなってしまったけれど、Bが残した技や、助言が主人公がピンチの時に蘇り、Bが退場した後でも、Bというキャラクターが残したものが生き続けている、というようなパターンです。

「何もない展開」が続く

「何もない展開」これが続くというのも離れてしまう大きな理由になり得ます。
「何もない」とはいえ、キャラクターの会話であったり、日常が描かれているので「何もない」というよりは「意味の無い展開が続く」というべきかもしれません。

特に意味もなく、だらだらと長い日常話が続いたり、いらないシーンばかりだと読者が飽きて離れてしまう可能性もあります。
これを解決するためには、やはり「起承転結」を意識した構成が一番だと私は考えます。

いくら日常だといっても、起承転結は付ける事ができますし、メリハリのあるシーンにする事は出来ると思っています。
もしくは、日常の中に「非日常を入れる」事によって、メリハリをつける事も可能でしょう。

ただし!
これが日常ほのぼのモノの物語で、キャラクターの行動やふれあいメイン。
キャラクターの可愛らしさで勝負する、のであれば全く別問題なのでご注意を。
その場合は、ほんとうに何もない日常であってもキャラクターの魅力さえあれば面白いものになりますし、読者もしっかりと付いてきてくれると思います。

個人的には、シリアスな物語よりもキャラクターの魅力をメインとした日常モノで読者をずっと満足させる事の方が難しいと思っています。
貴方の持ち味が魅力的なキャラクターであれば、キャラクターの魅力をメインとして勝負する方が良い場合もあると思いますよ。

一つの区切りが終わった時

長編の物語で「~編」というような、明確な一つの区切りが終わった時。
これも読者が離れてしまいやすいポイントです。

ある意味、編毎にスッキリと終わってしまったがために、読者がそこで満足して「ここで終わりでもいいや」と思ってしまうパターンもあるのかもしれません。
もしくは、前の編は良かったけれど、次の編は魅力的ではないという場合もあるでしょう。

前者の理由の場合は、一つの区切りがスッキリと終わるのは良い事。
しかし、次の展開への伏線や、謎を入れる事で今後も継続的に楽しんでもらえる可能性が高まります。

例えば、強大なライバルを倒す編!だったら、そのライバルを倒した所で一つの区切りですよね。
しかし、そのライバルを倒す前の展開で、次への伏線や、次への期待を上げるための何かを入れておくのです。
更なる強大な敵の存在の示唆……ライバルが主人公に負ける時に「俺よりも強い奴がいる……ガクッ」みたいな台詞を残すとか。

そうすると、ライバルを倒す編が終わっても、次の新たなる敵の出現編へスムーズに繋がりますし、読者としても引き続き見続けてくれる可能性が高まります。

逆に後者の場合の方が難しいかもしれませんね。
前の方が面白かったばかりに、次の編が面白くなくなるパターンですから。

場合によっては、途中は見なくなってしまっても、更に次の展開が始まった時には戻ってきてくれるかもしれませんが……?
作者としてのある意味、腕の見せ所かもしれないです。

いかに、自分が前に作った展開、区切りを超えるのか。
前以上の物語を作る事が出来るのかどうか、読者の期待値が上がるのと同時に、作者はそれに応えるべく日々、前進していく必要があります。
……と簡単に書いても、これは非常に大変な事。

過去の自分の書いた展開が悪夢のように、敵として出現し、それを倒した上で、更に上、更に上を目指していかなければならないのですから。
常に作者は全力投球、そして、過去の自分の全力投球が常に敵として出現⇒それを倒して、超えていかなければいけないのです。
こればかりは、日々の勉強と、作者自身が成長すべく努力を怠ってはいけない!という事ですね。
(私も忘れないように、日々前進しなきゃいけないな、と思います)

 

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