企画編44「愛か金か、生か死か。<究極の選択>から物語を作ってみる」 第80回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた

第80回 企画編44「愛か金か、生か死か。<究極の選択>から物語を作ってみる」
執筆者:企画担当 ケイ茶


ブログ用

他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。

企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。


ケイ茶です。
今回は、ふと「こういう物語の作り方」もアリだと思った方法を紹介したいと思います。
それは「究極の選択」です。
私達が同人ゲームとして作った「神様のふるさと」これは究極の選択。二者択一という考えで作ったタイトルです。

「究極の選択」だから面白い!

(1)物語の結論から考えるパターン
主人公は最後の最後に、ある大きな選択をする。
それは例えば「自分が死ぬ代わりに相手が生きる」VS「自分が生きる代わりに相手が死ぬ」
もしくは「貧乏だけど優しい相手と付き合うか」VS「金持ちだけど性格の悪い相手と付き合うか」
「彼女を犠牲にして世界を救う」VS「彼女を救って世界を滅ぼす」か。

(2)物語の随所随所に究極の選択が出てくるパターン
冒頭で「死ぬ」か「生きる」の選択を突きつけられる主人公。
そして、「死ぬ」は即バッドエンド。(ノベルゲームなら許される方法)

そして、次に敵と「戦う」か「逃げる」か。
この場合も、この時点で「戦う」を選ぶと即バッドエンド。

みたいな感じで、物語の随所随所で2択の究極の選択。(この場合は1つは正解、1つは即バッドエンド)
ノベルゲームの場合は選択肢をシステムで使えるので、この選択肢で究極の選択をプレイヤーに委ねるというゲーム的な遊びも可能です。

信念を持ったキャラクター+究極の選択⇒葛藤を生む。という物語の作り方

例えば絶対に人殺しをしないと誓った主人公。
最後の最後に、愛すべきものを守るために自らの力を使って、人を殺すのか。それとも殺さずを貫き守りたいものを危険にさらすのか。

ここに主人公の葛藤があります。
主人公が悩み、苦しんだ上で究極の選択への答えを出すのです。

どちらの答えを主人公が選ぶことになるのか、その点で読者をハラハラさせる事が出来れば大成功です。
なぜ主人公がその決断をしたのか。
その理由だけはしっかりと読者に納得させなければいけません。

納得させるためには、そこまでの積み重ねのエピソードが必要です。
最初の主人公では絶対に選ばない選択を、最後の最後では選ぶかもしれません。

今回の例でいえば、最初は人を絶対に殺さないと誓った主人公。
序盤で同じ選択が出てきたとしたら、自分の信念を貫き、目の前で人が殺されても自分は人殺しをしないと言う信念を貫くかもしれません。

しかし、人の愛を知り、本当に助けたい人が出来た時、同じ選択肢が出てきたらこの主人公はどうするでしょうか?
愛する人のために自らの誓いを捨ててでも、その人を助けるかもしれません。

もしくは、助けようとした主人公に愛する人が「貴方の誓いを守って!この人を殺してはいけない!」と訴えるかもしれません。
更に苦悩する主人公。
結果、なんやかんや上手くいって(ここは、どうやって納得させるのかとても重要ですし、失敗すると物語が一気にご都合主義になります)
愛する人を守って、それでいて人殺しもない。という最高の結果になる方法を見つけるのかもしれません。

 

このように、究極の選択は主人公の心を揺さぶるためにあります。
そこで主人公が悩み、苦悩し最後にはどのような結果を出すのか、その結果がどうなるか。読者が気になってしまうのです!
もしくは、ノベルゲームの場合は読者にその苦悩を直接味あわせ、究極の選択をさせるのです!

ちょっと余談ですが、この究極の選択を上手く使ったノベルゲームがありまして、面白いシステムを搭載したものがありました。
私も衝撃を受けたゲームですので、ちょっとだけ紹介させてもらいました。
※アダルトゲームですので、18歳未満の方は検索しては駄目ですよ!
気になった方は「ととの」で検索してみると出てきますが、ここではネタバレも含め、これ以上は書きません。

 

貴方も、究極の選択を最後に持ってくる。もしくは作中に入れて物語を作ってみませんか?

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