「結婚主義国家」の全てを見せます!~プロットを公開~ (6)「恋人死亡」プロット

企画担当のケイ茶です。
毎週土曜日に「結婚主義国家」(ノベルソフト)のプロットを順々に公開しています。

「結婚主義国家」は短編連作の物語の為、それぞれの物語に「起承転結」を意識したプロットがあります。
(結婚主義国家のプロットはシナリオ担当のRが全て作っています)
これを元にして実際のシナリオが作られているので、興味がある方は実際のシナリオと合わせながら楽しんでみてはいかがでしょうか?

さて今回は

「恋人死亡」のプロットを公開です。

「結婚主義国家」プロット公開(6)恋人死亡
※あくまでプロットです。実際のシナリオとの相違点もあります。
※結末までの全てのプロットですので、ネタバレ注意&自己責任でお願いします。

★恋人死亡 結婚しなければ死んでしまう世界で、結婚相手を失った男の話

→新たな結婚相手を見つけて、なんとか好きになっていこうとする。
——————————————-
「もう誰にも死んでほしくない。後悔したくないから、好きにするね」
茜の動機:健一郎が好きだから、死んでほしくないから
茜の目的:健一郎と結婚したい
——————————————-
「俺が望まれているのは、死だけなんだ」
健一郎の動機:あやめの望みを叶えたいから
健一郎の目的:結婚したくない。茜に「健一郎君とは結婚したくない」と言わせたい。
カセ:茜が結婚しようとしてくる
タイムリミットは残り〇ヶ月
人物対立:健一郎と茜の考え方の違い
——————————————-
「茜さんの真意が知りたいんです」
?の動機:信治が死んですぐに結婚しようと言い出した茜に不信感を抱いた&第二の桔梗と呼ばれている健一郎の事が気になるから
?の目的:健一郎と茜がどうなるのか見守りたい。ヒントをもらってパーカーを着る
——————————————-
<あらすじ>
1.自分のせいで恋人を失い、何をするにも無気力になってしまった主人公は、茜に無理矢理結婚を迫られる
2.主人公はいっそ、今すぐ死んでしまおうか。このまま美談として死ぬべきではないのか。と悩む。しかし死の恐怖を感じたり
3.?に励まされたり、
4.「責められてもいい。周りから非難されてでも、好きだから結婚したいと言う茜」を見る事によって
5.彩芽を思ったまま誰とも結婚せずに美談として死ぬのか。それとも罪悪感を背負ってでも、周りから非難されてでも、茜と結婚して生き延びるのかという葛藤の末に⇒茜と結婚して生きていく事を選ぶ

<行動>
——————————————-
・嫌がらせをするが、うまくいかない
・小百合?に協力を頼むが、バレてしまう
・桜色のパーカーをかぶった?が協力を申し出る・信治の死の真相を知る
?信治を殺したという茜
?殺人鬼だと言われる茜
?信治が死んで同情されている茜
?信治の死について語る雛菊
?茜の友達をくずさない椿

———–修正案
◆0.恋人の彩芽が死ぬ
◆1.覚悟を決める茜(起)
起 桜に話しかけられる
承 過去を思い出す
転 今後、お見合いはいらないと言う
結 ★結婚を申し出てくる茜 ■イベントCG

◆2.抵抗する健一郎(承)
起 桜が仲間になり、アドバイスを受ける
承 アドバイスで行動■イベントCG
転 失敗。茜にバレる
結 ★茜に殺されかける ■イベントCG

◆3.彩芽について(承)
起 彩芽の事を忘れさせようとする茜


結 ★完全に彩芽を消せない茜

◆4.落ち着いたと思ったら…(転)



結 ★みんなから非難される茜 ■イベントCG

◆5.結果(結果)



結 ★襲われた茜を助ける ■イベントCG

——————入れるべきこと
0.あやめは携帯電話をよく忘れた
0.あやめという恋人が死んだ
0.あやめは殺された

1.あやめの死は、ストーカーによるものだと思われている
1.あやめを殺した犯人は、その場で自殺した
1.あやめの死は2年前の結婚式
1.あやめの姉が茜
1.健一郎はお見合いを断り続けてきた
1.健一郎はまわりから死を望まれている
1.信治の死の状況
1.茜は既婚者だった
1.再婚制度について知っている
1.あやめはシスコン
1.あやめは結婚指輪をはめていた
1.あやめは独占欲が強かった。「ただではあげないんだから」
1.彩芽は主語が足りない

2.茜は二年前、ボランティアで結婚した

3.あやめは健一郎を庇って死んだ。本当に死ぬべきは健一郎だった
×あやめの約束のために学校は行く⇒必要ない?
5.茜が健一郎に惚れた理由
茜の結婚の詳細
4.信治の死は偽物である

エピローグ.あやめの言葉の真相

茜が好きな場所
3.あやめは茜を助ける健一郎を見て惚れた
3.あやめは戦いたがっていた
———-プロローグ———-
・あやめの死
0.▲あやめという恋人が死んだ
0.▲あやめは殺された

0.▲あやめの死は、ストーカーによる無理心中をはかったものだと思われている
0.▲あやめを殺した犯人は、その場で自殺した

——–1.状況説明&茜が結婚を申し出る—
◆起 茜からの提案
・?に話しかけられる。
※?と茜が知り合いだという事をさりげなく入れる?
「モテるね~」
お見合い写真持ってきたんだけど。いらない。
結婚する気は? ない。いいかげん忘れたら?
×「お前がそれを言うのか。姉のお前が」
×「……ごめん」

それよりお前は自分の心配をしろ。夫が失踪していると聞いた。
「…うん。まぁね。信治くんの事は、いろいろとね」
そう言いながら、茜が結婚指輪を撫でる。それが彩芽に繋がった。
お見合い写真を見ながら。

1.▲あやめの死は2年前の結婚式
1.▲健一郎はお見合いを断り続けてきた
1.▲健一郎はまわりから死を望まれている

1.▲信治の死の状況
1.▲茜は既婚者だ
(健一郎:結婚なんてする気はない。これで最後になるのなら、それぐらいは引き受けよう)
(茜:これでいいにして。これが最後のチャンス。これが無理だったら、私は動くからね)
(?:結婚の意志を知りたい)

◆承
・☆回想。結婚指輪を渡した時の彩芽。
なにこれ婚約指輪? というより、結婚指輪。結婚できる年齢じゃないけど、結婚してるフリ。
こうすれば、他の男に狙われないかと思って。
なにこれ私飼われちゃうわけ?にゃーん。それともワン?
▲彩芽の性格
1.▲あやめの姉が茜
▲茜が好きな彩芽。シスコン。
1.▲過去、あやめは結婚指輪をはめていた
(健一郎:⇒茜の事は大切にする、でもやっぱり、あやめ以外と結婚するわけにはいかない。

◆転 絶対に結婚しない、という事を改めて示す
でもひとつだけ、どうしても受けてほしいお見合い話がある。
これで、他人を紹介するのは最後にするから。
今ので100人目

◆結 ★結婚を申し出てくる茜
・翌日。朝。結婚を申し出てくる茜。
他人の紹介は最後、って言ったでしょ
再婚制度について説明
「君が好きだから。彩芽から奪ってみせる」
「これまでは我慢してきた。他の人と結婚するならそれでいいと思った。でも、他の人と結婚してくれなかった。死なせたくないから仕方ない」
1.▲再婚制度について知っている健一郎
(健一郎:まさかこんな手段に出るなんて思わなかった)
(茜:こうなったら仕方ないよね。もう非難されてもいい。とにかく健くんを生かす)

———-2.抵抗する健一郎(承)—-
◆起 ?が仲間になり、アドバイスを受ける
※狐面=1で出てきた?だとすぐにバレてしまう?

〇〇と呼んでください
おこまりのようですね

・パーカーをかぶった?狐面をつけた??が協力を申し出てくる。貴方は結婚したくないんですよね。なら、私が阻みます。
「私は茜さんを結婚させたくないんです。それに、他人の意思は尊重すべきだと思います」

?と茜の対立。
「貴方には信治という夫がいたはず。いなくなったらすぐ別の人を探すなんて節操がなさすぎる」
(健一郎:協力してくれるというのなら頼もう)
(茜:桜ちゃんっぽいけど言っても答えてくれない)
(?:茜さんの真意を知りたいので協力します)

◆承 ?のアドバイスを受けて行動
・嫌がらせをする。
「俺が好きなら何をしてもいいんだな?」
⇒しかし震えながらも抵抗しない茜。くそっ。

・再び?と会話。恋人のフリをしたらどうかという話になる。
死にたいわけじゃない、と言う健一郎。ただ、罪悪感が……。

◆転 ?のアドバイス失敗。?はのけ者に
・恋人のフリをしてみた。しかし、すぐにバレてしまう。

◆結 茜に殺されかける
・場所を移動。
どうしても死ぬ気な健一郎に怒る茜。
死の恐怖を突きつけられる「ねぇ、怖いでしょ。だったら生きてよ」(そういう茜こそ手が震えている)

(健一郎:怖いなんて言えない。だって俺は彩芽のために死ぬんだから)
(茜:どうして怖いって言ってくれないんだろう。やっぱり、彩芽をなんとかしないと)
(?:私は少し冷静になろう。でも、茜さんを放っておきたくはない)
———-3.彩芽について—————-
◆起 彩芽の事を忘れさせようとする茜
・彩芽がいた。死んだ人間のフリをするなんて、最低だ。
彩芽がいるからダメなんでしょ。彩芽の言葉があるからいけないんでしょ。だったら、私が上書きするよ。

あやめのようにふるまう茜?
ウィッグをつけて彩芽に?

◆承
・?と会話。最低、ですか。でも、そんな事をしても……最低だと言われてもやるというのはわかります。彩芽さんの気持ちになりたいだけなのかもしれません。
そこに茜。
や。混乱していく健一郎。
これは本当は彩芽じゃないか?
彩芽は、生きているんじゃないか?
死んだ。わかっている。でも、生きていたらそう言ってくれたんじゃないか?
「ねぇ告白した時の事、覚えてる? 私は、助けてくれた君に一目惚れをしたんだって言ったでしょ」
覚えてる。でもそれは彩芽が茜に話しただけのはずだ。
「健一郎さん!惑わされないでください!」

・過去回想。戦いたがっていた彩芽
3.◆あやめは茜を助ける健一郎を見て惚れた
3.◆あやめは戦いたがっていた「私はこの制度好き。命懸けの勝負なんてワクワクするじゃん。奪い合うのっていいと思うよ」

回想終わり。
言い争う?と茜。
生きて。生きないでよ。結婚しちゃだめです。結婚して。
混乱する。走って逃げる。
(健一郎:彩芽ってなんだったんだ?)
(茜:惑わされてよ。私の事を彩芽だと思ってもいいから、生きたいって思ってよ。生きてもいいんだって感じてよ)
(?:こんな惑わせ方はよくない。でも、私も同じような事をしているのかもしれない)

◆転 彩芽の結婚指輪
・追いつく。私は知ってるよ。この場所は、好きな場所。告白をした場所。桜の木の下。
彩芽の結婚指輪を踏みにじる?
「健一郎くん。私たち、これで離婚だね」
これは彩芽のじゃないよ。適当に買ったただの安物。

◆結 本当に彩芽の事を愛しているの?と突きつけられる。ただの自分可愛さじゃないか、と。
彩芽に対する認識が間違っている?
「健一郎って、呼び捨てにされてたでしょ。こんなにあからさまなのに、どうして信じ込もうとしたの?」
「本当は、生きたいんじゃないの?死にたくないんでしょ?」

完全に彩芽を消せない茜
「やっぱり勝てない。でもどうすればいいかわからない」
これまで好きだったけど我慢してきたんだよ。だからちょっとぐらいいいでしょ。死んだあとぐらい、好きにさせてよ。

そういえば、俺は彩芽が死んだばかりの茜の事を知らない。
お前は好きになってとは言わないんだな。重ねるならそれが一番じゃないか?
だってそれは違うよ。嫌われてもいい。ただ。好きだから生きていてほしいだけなんだよ。

あやめが言った。これは命懸けの勝負だって。だから私はひいた。

⇒自分のせいで彩芽が死んだ、という事を話す
お前があやめでもあかねでも生かしたいと思うはずがない、
「死ねって言ってくれよ!」
「それでも生きてよ」

私は、君に生きてほしいんだから
ただ、生きてほしいだけなんだから

(健一郎:どうして死んでって言ってくれないんだ)
(茜:とにかく生きて欲しい。罪悪感をおぼえても生きて欲しい)

———-4.落ち着いたと思ったら…—-
◆起
・目覚め。昨日の事を思い出す。彩芽の夢が変わった。生きてと言われる。
わからない。

・夢見が悪く、遅刻してしまった。いつもより遅い時間だ。そう思って教室に行くと、一斉に見られる。一体どうしたというんだ。
茜に目を向けると、少し間をおいてからおはようとだけ言う。(すでに椿から聞いて知っているため、下手に話して噂が広まらないように注意している)
かわりに女生徒。「結婚しないんだよね?」
「あ、ああ」
少しぎこちなく返事をする。「そっか」
そしてホームルーム。

・昨日の事を?と話す。
上の一件を見られていた。
男子の制服を着た?に問い詰められる健一郎。「これ以上女子がいるとまずいと思ったので、従兄妹の制服借りてきました」
「なぜ制服?」パーカーはいつもどおりだが。「とりあえずそれはいいですから、昨日の事を話してください」
貴方は死にたいんじゃなかったんですか?
?に前日の事を話す。と、提案。間違っていないのかもしれません。
結婚後の生活について、どう思いますか。
想像できていないから怖い、ですか。貴方は本当は怖いんですか? それとも、信念があれば怖くないんですか?
(私は桔梗お姉さまから、恐怖を引き出せなかっただけなのかもしれない)
SNSであなたたちの事がおもしろおかしく書かれてますよ。椿さん、親戚に噂に敏感な方がいて。教えてもらいました。
(椿が止めた事で、茜は今朝来なかった)
周囲。
「ひとつ聞きたいんだけど。死ぬの、やめたの?」
「えっ、婚約者の妹と?死なないの?」と良くない噂がたつ。世間の目が気になる⇒その場から逃げる。
熱愛発覚!? 不倫かも!
もしかして不倫? 通報した方がいいの?どうする?

あなたが有名だったので広まりが早い。
本当に死にたいんだったら、この噂は払拭するべきです。
私が濡れ衣だと叫んできましょうか。「いや、待ってくれ。余計にややこしい事になる」
(健一郎:やっぱりこのまま美談として死ぬべきではないか。俺は死を望まれているんだ。あやめにもそうなんだから)
(茜:こんな噂、健くんにはふさわしくない)
(?:本当に死にたいんだったら、この噂は払拭するべきです)

・それでも何も言えないまま昼休憩。
委員会の事で、と椿に呼び出される。そして向かうとそこに茜。私のせいで、ごめん。
今朝、椿から聞いて。
「これで、わかったんじゃないか。これがみんなの総意なんだ。やっぱり俺は死ぬべきなんだ」
「そこのアンタだってそうだろ。こんな風に茜に迷惑をかける俺なんて、生きる価値がないと思わないか」
私に話をふるのはやめてくださいよ。
「大丈夫。私がなんとかするから。もう少しだけ我慢して」

殺した。殺したんだよ。
◆転 噂がたつ事で、茜が叫ぶ
・ホームルームが終わった直後。教室。茜がすぐに行動。
あのさ。私、みんなの疑問には答えるべきだと思う。不倫とか言う誤解は消して欲しい。だからいうんだけど。
私が無理やり結婚してって迫ってるの!だから平気!!
夫はうまく騙して死んでもらったんです。
ずっと好きだった。だから夫がいなくなったのを良いことに、遊びまわってるんだよ!
ね。そうだよね?じゃあ帰ろっか。
手を振り払わなかった。逃げるようにして、いや、実際に逃げたんだ。
(健一郎:茜の言葉を否定しなかった。これで、俺は同情される立場になった)
(茜:これで私は悪者だね)

◆結
『なぁ。結局、夫はどうしたんだ?』
「死んだよ」
『はっきり言ってくれ。前のあれ、本当だったんじゃないのか』
「うん。……死んでもらった。これは内緒にしてほしいんだけど、【信治の死を説明】」
『それは、オレと結婚するためにか』
「違うよ。私のわがままのため」
『結婚するためじゃないか。……そこまでして、結婚したかったのか』
「うん」
『こんな噂がたつって事ぐらい、想像すればわかってたんじゃないのか』
「うん。好きだからね。わがままだよ」
「嘘でもつけばよかったじゃないか。ただ俺を生かしたいんだといえばいい。俺のためだと言えばいい。それなのに、どうして好きだなんて認めるんだ」
嘘つきめ。茜は結婚したいと主張するが、本当はそれよりも俺を死なせたくないからという方が強いくせに。
わかっている。これは俺のせいだ。茜は諦めようとしていた。他の誰かとの結婚を俺に勧めた。
俺が誰とも結婚しなかったから、こんな事になっている。
その信治という人も、俺のせいで社会での死を選ぶことになったんだ。
▲信治の死は偽物である

違う。健くんのためじゃない。私は、私のためにこうしたんだよ。私のために生きて欲しい。それだけ。

誰かのため、なんて言い方はやめて。
後悔する。だから、だめだよ。
私はもう後悔した。媚をうって、疲れた。だからもうそんな事はしない。

———-5.—-
?「どうするの」
『どうすればいいのか、わからない』
茜の悪い噂がたつ。
同時に、茜と今なら結婚できる、という噂がたっている。浮ついている。茜はもともとモテる。

『それより、茜の夫と恋人関係にあった人の事を知っているか?』
「知っている」
「ただ、あちらはあちらで悪評が多くて大変。誰もいないところで話すように気をつけて」
桜に雛菊の事を教えてもらう。
(健一郎:丁度いいじゃないか。このまま放置していれば、あいつが勝手に結婚してくれる。そうすれば俺は死ねるんだ。でも、茜の夫の事が気になる。どのようにして死を選んだんだろう。俺のせいでそうなったんだから、知らなければならない)
(茜:)

◆承
・雛菊のところに行く。
あんまり言いたくはないけど。茜が悪役にされるぐらいなら、と信治の死を説明。

信治の決断について。好きな相手が偽物の死を選んだ事を知っているのか?
⇒「知っているわ。相談した結果だから、貴方が悔やむことじゃないわ」
『会っているのか?』
「いいえ、知らない。あの人は連絡なく消えてしまった。もう会えない。でも、それでいいと思う。近くにいるとどうしても気にしてしまった。だから、死んでさえいなければいい。生きていれば、それで」
『茜のことは?』
「仕方ないわ。信治は半ば無理矢理しんでしまった。そこにたいして思うことはある。でも、茜は責められない。だって、茜は本当に意気消沈していた。妹が亡くなって、貴方まで死ぬと言い出して、ずっと苦しんでいたのよ。だから、信治の行動もわかる」
『じゃあ、俺を恨んできるのか?』
「多少恨んではいるわ。でも、その気持ちはわかる。だから責められないのが悔しいわ」
『おまえは結婚するのか?』
「……さぁて、ね? どうかしら」
『そういえばお前にも悪評がいろいろあると聞いた。平気なのか』
「心配されなくても大丈夫。私には、ちゃんと味方がいるから」
『そうか』
(健一郎:そうだ。俺は茜にそんなに苦労をかけた。茜は、優しい。夫にそんな行動をとらせて苦しまなかったはずはない。なのにそれでも、俺を選んでくれたんだ)

・?も反省する?考えればわかることでした。彼女は苦しんでいたんです。
それなのに、私は何もできなくて……。

茜の想いを知る・2
噂を聞いて訪問する椿「茜は相談してくれません。だから、今回は傍観していました。でも、さすがに話をしようと思ってここに来ました」

茜と話そうとするが、いない。
男とどこかにいった。
そうか。茜はモテる。既婚者だというのは、ちゃんと抑止力になっていたんだ。
「まずいですね。なにのんきにしているんですか。彼女はモテます。無理やりの可能性があります。心当たりのある場所は?」
連絡しようと思うが、携帯電話を忘れている茜。あの時と一緒だ。変なところだけ似ている姉妹。

・探すが、いない。そこで家に帰ってくる。

・襲われそうになっている茜を発見。

信治って人は生きてるんだろ。なんであんな言い方したんだ。
死んだよ。私のせいで、彼は死んだ。会えないなんて、死んだようなものだよ!

◆結
茜を選んで罪悪感と共に生きるのか。
それとも、彩芽を選んで楽に死ぬのか。
⇒前者を選ぶ。
俺は、今までずっと悲劇の主人公を気取っていた。でも、茜は違った。苦しくても戦っていた。
だから、今度こそ動かないと。
あやめ、ごめんな。お前に何を言われたとしても、非難されたとしても、俺は生きていく。そして茜も助ける。
茜の事が好きだったお前なら許してくれるよな。いや、許されなくてもいいんだけどさ。

茜の事が好きとは言えない。
ごめん。まだ、そんな風には言えないんだ。俺はまだ彩芽の事を忘れられない。
だから、卑怯者だと罵ってくれ!たくさん、責めてくれ。
それでも、俺は……俺は、生きていたいと思う。
お前に望まれたから、だけじゃなくて。
俺が、もっとお前の……必死なお前を見ていたいと思うから。もっとお前から影響を受けたいと思うから。
お願いします。結婚してください。俺に、利用されてください。

だから後悔したりするかもしれない。それでも、結婚してくれるか?
クラスメイトにも説明をしよう。

・?「待ってください。貴方は、第二の桔梗だったはずです。信念があったのではないのですか!?
その信念は、誰に、何を言われても揺るがないものではないのですか!?」
健一郎「ごめん。俺は、生きたかったんだ。死にたくなかったんだ」
茜「手伝ってくれてありがとう」

———-エピローグ

雛菊が「好きな人と結婚できておめでとう」と言う。
それによって、あやめの言葉の真実に気が付く。
俺さ、最低だったよ。あやめの事も信じてなかったんだな。性格、悪い奴にしちゃってたんだな。
「え?」
結局最後に考えていたのは茜の事なんだったんだ。あのシスコンめ。俺は自意識過剰だったのか。
記憶の中のあやめが、「ばーか」と笑った。

 

いろいろメモ

————————-

◆信治と雛菊と茜
信治は結婚のあと、××から話しかけられる。「何かあれば力になろう」※雛菊に話しかけないのは、また将来があるから
雛菊と茜は気まずく、距離をおいている
茜はあやめの死もあって落ち着かない。あやめの死そのものは信治と?のフォローで落ち着いたが、今度は健一郎が気がかりになる。
生きてくれそうにない。お見合い写真を渡しても何もできないとなげく茜。
茜と信治は?の繋がりから??に相談し、「片方が死んだ時のみ結婚できる」という話を聞く。
茜は怒る。「そんなの信治くんに死ねって言ってるようなものだよ!」
そこで信治はこっそりと××に連絡をとり、相談する。死ぬことができるという説明を受ける。
信治はそれをしようと思うが、勝手に死ぬわけにはいかないからと、雛菊と話あう。
雛菊はとめるが、信治はきかない。
僕を助けてくれた茜さんのためなら、少し日陰者になっても構わないよ。
3人は話し合ったうえで、半ば無理矢理信治が死んだ。

◆茜と雛菊
茜は、信治と雛菊に何もできなかった事を気にしている。
そのうえ、自分が健一郎と結婚するために信治に書類上の死を選ばせてしまったという罪悪感もあ る。
噂がたつと困るので、信治、茜と雛菊は多少の距離を置いている。

◆雛菊
雛菊は、信治が死んだことに怒っている。だが、それはそれで信治らしくて納得できるのもたしか。
しかも、茜と結婚させたのは自分自身。だから茜には何も気にしていない。
それどころか、茜に自分たちの都合を押し付けてしまって申し訳ないと思っている。茜は自分の思いを封印したがっていた。だから、そこにつけ込んだけれど、悪いことだったのかもしれない。
(雛菊は、茜が恋していた事に気がついていた。しかしその事情がわからないから、信治と結婚する事で思いを封印したいのだろうと勝手に解釈していた)

◆健一郎

茜の事は、彩芽の姉として尊重する。しかし結婚はできない。彩芽に悪いから。
「大丈夫。俺は他の誰かを好きになったりはしない。俺はおまえ一筋だぞ。……彩芽」
誰とも結婚せずに死ぬ。それが、俺が周りから求められている事なんだ。

—————2年前の真実
■ストーカー男(18)
別の学校(普通高校)に通う男。
彩芽が好きだった。
しかし茶の葉学園はセキュリティが厳しいために入る事ができず、年齢すら知る事ができなかった。
彩芽の傍にいる健一郎をいつも疎ましく思っていた。
彩芽と健一郎が指輪をしているのを見て、彩芽が17歳ではないかと勘違いした。
※あえて年齢を隠したのが裏目に出てしまった。
そして既婚者として幸せそうにしている2人と、誰とも結婚できない自分を比べて絶望。
健一郎を殺せば彩芽と結婚できるのではないかと思う。
そして結婚式場でも彩芽を探しており、彩芽が外に出たのを見計らって追いかける。そこで健一郎と合流した彩芽を見て、とっさに健一郎に襲いかかる。
⇒しかし彩芽を刺してしまった事で、完全に冷静さを失う。もう自分は処刑しかないとわかり、狂ったまま自殺する。

◆彩芽は、茜が健一郎を好きだと知っていた。いつ戦ってくれるのかと待っていた。
◆健一郎は、彩芽が狙われないようにと結婚指輪にみせかけた婚約指輪を送っていた。
※彩芽の年齢もなるべくわからないようにして、すでに結婚したかのように見せかけていた。
◆2年前の結婚式の日。彩芽は結婚式を見ていた。そこで雛菊の騒動を見て、雛菊を応援する。
しかしそこで茜が乱入してきてビックリ。
茜が健一郎を好きだと知っているため、雛菊との事が茶番だと確信する。ボランティアで結婚しようとしているんだろう、と。
それを止めなければと思い、会場を出て行った茜と信治を追う。
しかし見失ってしまい、焦る。携帯で連絡をとろうとする。けれど、携帯電話がない。と、そこに健一郎がやってくる。
◆健一郎は結婚式を見るのが好きな彩芽と、途中から合流するつもりだった。(健一郎自身はそこまで好きじゃないから、途中からでいいやと興味半分)しかし携帯電話を忘れたから少し早めに家を出る。
※彩芽はものにあまり執着しない性格。よく携帯電話を忘れて連絡がつかない事もあった。
◆⇒そして健一郎(16)と彩芽(15)が合流する。彩芽はとっさに口を開き「丁度良かった、あのさ」と話そうとする。
そこで、彩芽を追っていたストーカーが健一郎を発見。健一郎を狙った刃にいち早く気がついた彩芽は庇って刺される。
「大丈夫……?そっか、良かった」
彩芽は健一郎を守れてほっとして息を吐く。しかし、思い出したように目を見開く。
「ちが、う……っ。だ、め」
「健一郎が……好、き。……ッハァ……す、き、なん……だ、からぅ」
「絶対……っ、結婚、しちゃ……だめ、っ」と茜に言おうとする。それを男の叫び声がさえぎる。
呪いのように。

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