シナリオ編4「キャラクターの感情をまとめよう」 第41回ウォーターフェニックス的ノベルゲームの作り方

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第41回 シナリオ編4「キャラクターの感情をまとめよう」
執筆者:シナリオ・イラスト担当 R


 

他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。

 


 

こんにちは、Rです。
引き続き、小さな流れについて考えていきます。
もう何度も出しましたが、サンプル:勇者が魔王を倒す物語の一部分がこちらです。

『主人公が、兵士から稽古をつけてもらうようになる』流れ
起、主人公は兵士に稽古を頼むが、断られてしまう。
承、それでも主人公は何度も頼む。実際に、一人でも鍛錬を始める。
転、嵐の日にもひたむきに鍛錬する主人公を見て、兵士が根負けする。
結、稽古をつけてもらえるようになる。

実はこれ、ここに別のものを書き加える事で、もっと便利なまとめになるんです。
その別のものとは……ずばり、キャラクターの気持ちです!

◆キャラクターの感情にも流れがある!
◆感情をまとめてみる


◆キャラクターの感情にも流れがある!
シナリオを書くうえで意識しなければならないのが、キャラクターの感情です。
これを無視して書いてしまうと、作者の意図ばかりが先行してしまい、キャラクターの性格が都合よく変わってしまったりします
そうすると、どんなに良いキャラクター設定を考えていても無駄になります。まず、そのキャラクターではなくなってしまうのですから。

それを避けるために考えるのが、キャラクターの感情の流れです。
感情の流れと言われても、いまいちピンとこないかもしれません。しかし、流れはあります。

貴方は、何もないのに突然怒り出しますか?
たとえばこの文章をぼうっと読んでいて、ふと涙がこぼれたりしますか?
そんな事はありませんよね。
まだ感情の制御がきかない幼子ならばそういう事もあるかもしれませんが、ある程度成長した人間ならば、感情が揺れ動くには理由があるはずです。

もし怒りを覚えたなら、嫌な事を思い出してしまったとか、小石にぶつかったとか。そんな何かがあったはずです。
仮にこの文章を読んでいて涙が流れたのだとしたら、それはここから何かを連想して切なさを覚えたのでしょう。

何かがあった。小さくてもキッカケが存在した。
つまりそこには感情の「起」があり、怒りや切なさという「結」につながったはずです。
だから私は、キャラクターの感情にも流れがあると考えています。

 

 

◆感情をまとめてみる
では実際に、その感情の揺れ動きを書きくわえてみましょう。
これは、自分のわかりやすいように書いていくのが一番だと思います。その出来事が起きている時に、それぞれのキャラクターがどんな考えをもっているのかをバシっと書いちゃいましょう。
私の場合は、大体こんな感じです↓

『主人公が、兵士から剣の稽古をつけてもらうようになる』流れ


起、主人公は兵士に稽古を頼むが、断られてしまう。
(主人公:なんで教えてくれないんだろう。俺がまだ未熟だからなのか!?)
(兵士:主人公には村で平和な暮らしをしていてもらいたい。そのために剣術は不要だ)

承、それでも主人公は何度も頼む。実際に、一人でも鍛錬を始める。
(主人公:諦めるものか。そうだ、兵士が教えてくれなくても自分だけで頑張ろう)
(兵士:思ったより諦めないな。だがまぁ、1人で鍛錬を続けるには限界があるだろう)

転、嵐の日にもひたむきに鍛錬する主人公を見て、兵士が根負けする。
(主人公:兵士のようになりたい。もっと頑張らないと)
(兵士:こんな嵐の中、まだやってるのか。
 ……そういえば、俺も昔はあんな風だったな。何を言っても聞かない子供で、無茶ばかりして……。
 きっと、主人公は諦めない。俺がいなくても1人で剣を握り続けて、いつかこの村を出るだろう。
 だが、その時にあんな我流ではダメだ。すぐに殺されてしまう。だったら……)

結、稽古をつけてもらえるようになる。
(主人公:やったぁ! これまで以上に頑張ろう!)
(兵士:……まぁ、1人でデタラメな事されるより、こっちの方が安全だろう)

いかがでしょうか?
すでに起承転結の流れそのものはできていましたから、この時点で、「だいたいこんな感じかな」と想像はできている事がほとんどです。
ただ、それを改めて文章としてまとめる事で、より具体的に想像しつつ、客観的な目で見る事ができるようになったと思います。

これを見てキャラクターが情緒不安定だと感じれば考え直しますし、それが物語の展開によるものだとしたら、流れそのものを修正する事もあります。


ここで重要なのは、その流れに関わるキャラクター全員の感情を書いておく事です。
もしも上記から主人公の感情表記を消してしまうと、主人公の熱意を意識しなくなってしまうので、その必死さがあまり伝わらないシナリオになってしまう可能性があります。
逆に、兵士の感情表記を消してしまうと、兵士が心変わりする部分を描く際に矛盾が生じてしまうかもしれません。

また、より良い方を目指すのなら、流れには直接関係ないキャラも『魔王:この時は勇者の事など気にせず世界侵略中』などと書いておくと更にわかりやすくなります。

さて。今回で、流れについての話は終わりです。
(シナリオ編とか言いつつ、ある意味これもシナリオ前の準備でしたね)
次回はもう少し具体的に、シナリオについて書く事ができれば良いな、と思っています。

 

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