企画編37「日常なのに<面白い>の理由は?」 第73回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた

第73回 企画編37「日常なのに<面白い>の理由は?」
執筆者:企画担当 ケイ茶


ブログ用

他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。

企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。


ケイ茶です。
今回は「日常」なのに面白い物語は何が面白さの要因なのか。これについて書いてみようと思います。

特別大きなイベントもない普通の日常。どうすれば面白くなるのか?

これを思ったのが、ふと日常系のアニメを観た時でした。
ただ席替えをする。一緒に掃除をする。ヒロインと二人で勉強をする。
(わかる人にはわかりそうですね。かなり有名なあの作品です)

それぞれの日常において、大きなイベントというものが無いんです。
本当に、席替えは席替えだけですし、掃除も普通の掃除。ちょっと主人公が応援したり、手伝ったりはします。
ヒロインと二人で勉強というのも、恋が大きく進展するとか、二人だからこそのイベントが発生というわけでもない。
ほんとうに、普通の平和な日常が続く。それだけ。

でも、面白い。

この面白さの秘密、原因は一体何なんだろう?と思うわけです。
物語は普通は<盛り上げるためのイベント、事件>を入れて進んでいくわけです。
でも、その手法を取らなくても面白いと思ってしまった。

最近の日常系作品でも多いですよね?
ただ1話まるまる皆で遊んで終わった。話をして終わった。
それでも楽しんで観ていられるんです。

私なりに、日常だけなのになぜ面白い作品は面白いのか。考えてみました。

何と言ってもキャラクターの魅力が一番

これは絶対に外せません!
最初の例に挙げたアニメにしても、まず主人公とヒロインに愛着が持てるんです。
特徴的なキャラクターというわけではないのですが、普段はダラけていて無気力そうなんですが、やる時はやる主人公。
困っている人がいたらさっと手助けするし、見返りを求めない。自然体なんですね。
ヒロインも突飛な設定は特にないのですが、主人公の幼馴染で安心感がある存在。
どこにでもいそうな女の子。という感じなんです。

特に、日常系の作品であれば「キャラクターへの愛着」これが無ければ成立しないと思います!
「かわいい」(しぐさ、性格、見た目等)や「感情移入ができる」(自分達と似ている存在、日常にあり得る事がメイン)
「理想、夢がつまっている」(こんな可愛い子がいたらいいな、こんな学校生活、日常生活を送りたかった。過去を思い出す)
等、キャラクターへ愛着が持てる部分が入っているか、多いかが重要ではないかと思うのです。

何も起こらない安心感。それが心地よい

そしてこれも大きいと思います。
日常系の作品に貴方は鬱展開ー裏切りや人が死んでしまったり、憎しみ合ったり。
を求めますか?

求めませんよね。
もし、日常作品に求めているという方がいましたら、それは既に日常作品の皮を被ったダークな作品です!

特に大きなイベント、事件が起こらなくても良い。
ただ、その世界に居るキャラクター達が楽しそうに、平和にしている姿を観たい。そして癒されたい。
これが一番なのではないでしょうか?

日常作品の面白さはストーリーの展開の面白さとは違ったもの。

私としては上記のように結論付けます。
日常作品はストーリーとしては大きな動きはありません。
最後の展開が近づいたからといって、誰かが死んでしまったり、大きな事件が起こったり、どんでん返しがあったり。
という展開にはなりませんし、求められてもいないと思います。

それ以外の「心地よさ」「キャラクターの魅力」「何も起こらない安心感」
この辺りが現実世界の疲れを癒し、何も考えずにただ「楽しめる」理由なのではないかと思うのです。

とはいっても、日常作品の「面白さ」とウケる、ウケないは難しい!

これがわかったら是非とも教えて頂きたいものです。
今は数多くの日常作品があります。
でも、商業的に売れているものと売れていないものが明らかにあります。

その違いは一体何なのか。
中にはなんとなくわかるものもありますが、全てがこうだ!というのはいまいちわかりません。

「キャラクター性」が一番なのだと思いますが、キャラクターが良いと思って見ていても売れなかったり、逆もあったり。
日常系作品のウケるウケない。売れる、売れない。面白い、面白くない。
この判断が難しい。

シリアス系の作品であれば、ストーリー展開の良し悪し、キャラクター設定、世界設定などを総合して面白いか、面白くないか。の分析が出来ますし、まだわかりやすいんです。

でも「日常系」はその判断基準が私にはまだわかっていません。
だから今の所、私自身としては日常系作品は作れないと思いますし、作るつもりもないんです。
なので、日常系作品を作れる方は尊敬してしまいます。

ストーリー系作品の方が作り易く、ノウハウだって公開されていますから。
そういえば最近では「日常系ダーク作品」で話題になった作品もありました。(過去にも日常だと思ったら、ダークだった!で話題になった作品もありますよね)
なるほど、こういうやり方もあるのか。と思いましたし「日常+ダーク」これも需要は高いのかもしれません!

 

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