企画編57「作風に合うキャラと、合わないキャラ」 第93回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた

第93回 企画編57「作風に合うキャラと、合わないキャラ」
執筆者:企画担当 ケイ茶


ブログ用

他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。

企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。


ケイ茶です。

キャラクターの特徴、個性が強い事は大切!しかし「作風と合うか合わないか」は注意が必要!

探偵ものでシリアスな作風。
主人公として「コツコツと証拠を集め、真面目な性格」な青年を設定します。
さて、その助手にはどのようなキャラクターを設定しますか?

ここで、個性が強いキャラクターをふと、思いつき、助手として設定してみます。
仮に少女として「活発な性格で、見た目はどこにでもいる少女。しかし、全ての人間の過去を見る事ができる」
キャラクターとしては特徴的です。
何と言っても、全ての人間の過去を見る事ができるんですから!

あれ?
この少女を出してしまったら、主人公いらない・・・。
主人公がコツコツ真面目に証拠を探している中、助手には既に犯人がわかっているわけですから!
主人公が頑張っている中、少女には全てがわかっているため、先生!あの人犯人です。
トリックはこうで、犯行動機はあれ!と簡単に答えを言ってしまう事ができるのです。

・・・このように、この作風でこんな能力を持ったキャラクターがいたら物語が壊れてしまう!という事です。
これだったら、助手がいない方が良いですし、むしろ助手を主人公にして、最初から全てがわかっている探偵ものとして構築するべきです。

もしくは、この主人公+この助手でどうしても作りたい場合は、別の方法もあります。

設定に調整を入れてみる

少女の能力はそのままにして、その上で「すぐに主人公に答えを教えてしまわないような」設定を入れてみましょうか。

例えば「少女は、主人公の探偵としての活躍に期待しており、主人公が探偵として一人前になる手助けをしたい」
と思っていたらどうでしょうか?

その場合、少女が犯人のトリックや動機をすぐに言ってしまうのは簡単です。
しかし、あくまで少女の目的は主人公に探偵として一人前になってもらう事。
だとしたら、すぐに答えを教えるのではなく「助言やアドバイス、さりげないヒントを与えていく」のではないでしょうか?

既に全てがわかっている少女の隣で苦悩しながらもコツコツ調べている主人公。
少女はその主人公に、さらっと犯人に繋がら重要な事をつぶやいたり、ヒントを与えていくのです。(主人公が犯人のトリックに気付き、動機を明らかにするための)
少女のヒントを受けながら、主人公は徐々に事件の全貌を解いていき、最後には自らの力で答えにたどり着く。

これだったら、作風として成立していると言えそうではないでしょうか?

ちなみに、今回の設定「ある有名な探偵もの」でも同じような事をやっていたよなぁ。と思いながら書いてみました。
才能はあるんだけど、なかなか真相にたどり着かない探偵さんのために、自分はわかっているんだけど自分が事件を解決するのではなく、その探偵に事件を解決させるようなヒントを出していくという感じだったのです。

作風にキャラクターを合わせるのか、キャラクターに作風を合わせるのか

あとは、上記の例とは全く別になりますが、このような方法もあります。
この作風にはこのキャラクターは合わないよね。

だったら、作風を一気に変えてしまおう。
=キャラクターを主体として作風を作っていく。

もしくは、上記の例のように作風にキャラクターを合わせて、設定を変更したり、制約をつける。
という方法。

以前にもおなじような事を書いた記憶があります「キャラクターに世界を合わせるのか、世界にキャラクターを合わせるのか」
という事なんです。

なので、特徴的なキャラクターが浮かんで、そのキャラクターが物語を破壊しそうになった時には思い出してみてください。
基本的には「何らかの制約を入れる」これで解決できる場合がほとんどかと思います。

ちなみに!唯一例外があります。
それは・・・「ギャグ系作品なら何でもアリ」ってやつです。
空から落ちても死なない主人公であるとか、キャラクターも人外だったり、ロボットだったり、変な薬で男女が逆転したり。
(シリアスな作風でこんな事は出来ませんよね・・・)

ギャグ作品で何でもアリな世界設定。
これが一番やり易いですし、カオスな物語を作る事も可能かと思います。

もしくは、夢オチとか。(これは、あまり多様しない方が良いですけれど・・・)

その分ギャグ作品は難しいですけれどね。

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